サカタのタネ ブロッコリー種子 グランドーム【取り寄せ注文】*秋のみ商品【2024秋新種予約】
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花蕾の品質安定性、肥大性にすぐれた中晩生品種
●特性
1. 播種後120日前後(定植後約90日)で収穫できる中晩生品種です。
2. 草勢は旺盛で、根張りよく耐湿性があります。側枝は少ないです。
3. 花蕾は肥大性にすぐれたスムーズな豊円形で、しまりよく小粒で濃緑色です。
4. 生育そろいよく、収穫率高いもです。
5. 夏まき年内どりのほか、低温に鈍感で冬春まき栽培にも向きます。
●適応性
温暖地7月中旬~8月上旬まき11~12月どり、暖地8月上旬~8月下旬まき12~1月どりが、最適作型です。十分な葉枚数を確保してから花芽が形成されるじっくり型の品種です。そのため関東近辺や日本海側など秋が短い地域では、肥大期の極端な低温による収穫期の遅延がみられる場合があるので、早まき栽培がおすすめです。
一方初期生育での低温によるボトニングに対しても強いので、一般地1~2月上旬まき、初夏どり栽培も可能です。ただし、花芽形成後の高温は、花蕾生育に障害を発生させる場合があるので、極端な遅まき栽培は避け、遅くとも5月下旬頃までには収穫を終えるようにします。
なお、寒冷地の2月まき6月どりおよび6月まき10月どりにも適しますが、収穫期幅が狭いので、注意が必要です。
●播種と育苗
春まき栽培では、発芽を均一にするため地温(20~25℃)を確保します。一方夏まき栽培では、通風、日当たりのよい場所を選び、播種後十分灌水し、発芽まで乾燥させないように管理します。とくにセル育苗では、徒長を防ぐため夕方には床土の表面が乾く程度に灌水するのがポイントです。
●畑作りと施肥
排水のよい適度に水分のある畑を選びます。とくに春まき栽培では、生育が低温期に当たるため早めに畑を準備します。施肥量は、元肥、追肥トータルで10a当
たり窒素20kg、リン酸25kg、カリ20kgを標準とします。ただし、元来この品種は、草勢つよく吸肥力も強いため、多肥条件下では過繁茂による病気の助長や急激な生育による茎の空洞症が発生する場合があるので、株をコンパクトにつくるよう、各圃場の地力に合わせた施肥設計をつくることが大切です。
●定植および定植後の管理
栽植密度は、10a当たり3,500本を標準としますが、栽培時期によって株の大きさが異なるので多少の増減を行います。株をコンパクトにつくる意味では、大苗定植のほうが向いていますが、セル育苗でもとくに問題はありません。冬まき・早春定植の場合は、ビニールトンネルやマルチなど被覆資材を使用すると、収穫期が早まり花芽分化後の高温障害をさけるのに効果的です。夏まき・秋どり栽培のような高温期の生育時に極端な乾燥が続く場合は、スプリンクラーなどで灌水します。また、活着後雑草が芽生え始めたころにカルチなどで中耕すると、除草効果と排水をよくし、生育の促進につながります。急激に肥料が効いて生育過多にならないように注意しながら、生育状況に合わせて出蕾前に追肥を2~3回程度施します。一方花蕾肥大期の完全な肥料切れは、花蕾の小玉化、アントシアンの発生につながるので、最後まで肥料を切らさないように管理することも大切です。
●病害虫防除
定植圃場に病害虫をもち込まないよう、育苗時に徹底した病害虫防除を行います。一方、本圃ではべと病、黒腐病、黒斑病などが発生しますが、予防的薬剤散布に努めるとともに、排水性、通風性を良好にし、病害の発生しにくい環境つくりが大切です。また根こぶ病については、総合防除に努めるほか「ネビジン」や「フロンサイド粉剤」を定植前に施用します。害虫は、栽培時期や生育ステージによって発生する種類が異なりますので、それぞれに応じた薬剤を用いて、効果的に防除します。
●収穫
秋冬どりでは、寒風にさらされてアントシアンが発生する場合があるので、適期収穫を心がけるようにします。